「月光魔術團」「ウルフガイDNA」
「幻魔大戦DNA」
作品紹介
■ストーリー
“独り生徒会”と揶揄される生徒会長、鷹垣人美の平々凡々たるセピア色の高校生活は、転校生、犬神明(メイ)の出現により、総天然色に変貌を遂げた。人美のツレとなったメイは転校早々、校内マフィアのワルどもを一掃。それもそのはず、犬神メイは常人を遙かに凌駕する身体能力を持つ種族“神話人種”の一員だったのだ! メイは教職員、生徒達に次々と接触、彼女らに驚くべき変容をもたらす。メイの不死性は〈伝染〉するのだ! それは一見、よき変化であるかに思えたのだが……。
犬神メイの転入を予期し、博徳高校に奉職する神話人種教師達の目的とは? メイと瓜二つの“アキラ”とは何者? ポスト・ウルフガイの世界観を背景に、神話人種の新世紀ウォーズが勃発する。全37巻の平井和正新機軸、堂々の完結。
第3期月光魔術團「幻魔大戦DNA」全13巻は、2000年6月より、e文庫のデジタルノベルでスタートする!
■解説
アダルト犬神明、少年犬神明、そして、今度は少女のウルフガイ、犬神明(メイ)の登場である。
『月光魔術團』誕生のいきさつは、現代版『狼の紋章』のシナリオ作りに着手したことに始まる。数多くの平井和正作品の挿絵を手掛けたイラストレーター、泉谷あゆみの「狼の紋章を漫画化したい」という懇願に応じ、その舞台を現代・近未来に移す過程で、この作品は生まれた。真黒獰など、その名が『狼の紋章』を彷彿させる登場人物がいるのは、その名残だろう。ほかにも、青鹿晶子に対応する龍沼るみな、木村紀子に対応する鷹垣人美などが配されているが、その後たどる運命はまったく異なっている。
泉谷あゆみにとっても、思い入れの深い作品となった。「幻魔大戦」→生頼載義や、「地球樹の女神」→山田章博といった前任のいない、白紙の状態で取り組んだ、初めての挿絵であるからだ。かつての清楚な画風とは打って変わって、お色気たっぷりのイラストも、大きな見所のひとつだ。文字通り「縦横無尽」に挿入されたイラストは、絵物語としての彩りを添えている。
『月光魔術團』の世界は、ウルフガイのストレートな未来であるらしい。冒頭の章である“MOON1”の少年は、ウルフガイ少年犬神明そのものだ。ウルフガイ以後の、不死身人間“神話人種”の確執を背景にして、『月光魔術團』の物語は展開することになる。
この作品は当初、アスキーより新書とデジタルノベルで、第1期『月光魔術團』全12巻が刊行された。その後、メディアワークスより第1期を文庫で、第2期『ウルフガイDNA』を新書で刊行。デジタルノベルはe文庫よりリリースされた。期ごとに出版社を変えるのが宿命なのか、第2期全12巻をもって、メディアワークスでの書籍刊行も終了する。残念ながら、『月光魔術團』全巻の書籍が揃うのは、しばらく待つ必要がありそうだ。
『月光魔術團』は既に作者より完結を迎えたと発表されているが、デジタルノベルでお目見えする、第3期『幻魔大戦DNA』は、いかなる展開を迎えるのか?! あの懐かしい登場人物たちは、再び読者の前に現れるのだろうか? 犬神メイの行方とともに、いまだ多くの謎を孕んだ『月光魔術團』がどのように進展し、そして結ばれるのか。今後開示される、鷹垣人美たちの動向を見守りたい。
※書籍刊行リストはこちら。